数学の対象、そして、切り込む武器

・整数とは、代数構造と順序構造をもつもの。
・実数とは、代数構造と順序構造にさらに極限構造を加えたもの。
積分とは、関数に実数値を結び付けるもの。
・位相幾何とは、空間に代数構造を結び付けるもの。


 数学とは、どんなに抽象理論が栄えても、結局は、整数と実数のいろいろを研究する学問でしかないのではないか。と、思ってみたり。たとえば、直積集合を作ってみたり、行列を作ってみたり、複素数を作ってみたり、などなど、どんどん派生していくのだ。逆に、具体例が見い出せない抽象理論って意味があるだろうか。同時に思う。適当な設定の抽象的な公理系を満たす具体例って、必ず見い出せるだろうか。

 数学に切り込む武器といったら、積分と位相幾何ではないか。積分は、高校のときから訓練されてるので、自然に使える。位相幾何は、そういうことがないので、初めて見たとき面食らった。おそらく、さまざまな具体的な空間の代数構造を計算する訓練をしないと、いつまで経っても位相幾何のありがたみは分からないのではないか。と、思ってみたり。